日々の読書、愛犬たち、翻訳、手芸など


by ars_maki
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橋爪批判

橋爪大三郎他、『おどろきの国中国』、講談社現代新書 2013.

橋爪大三郎がウィトゲンシュタインと社会学を本に著していた。
それは、興味深かった。期待させるものがあった。
しかし、先日、以下の記述を見つけ、愕然とした。
以下は、私が愕然とした橋爪テキストとそれに対する私のメモ。メモは太字。


橋爪「EUなるものが、つい最近できたでしょ?(中略)EUはまあ、
中国みたいなもの。逆に、中国は、二千年以上も前にできたCU、
中華連合なんです」

中華を卑近にするためにEUを出している。
しかし、EU構想と現実のEUを考えなければならない。
構想と現実とのギャップを無視するのを避けるためだ。

EU危機が叫ばれてから久しい。
EU危機は、ギリシア、スペイン、イタリア、アイルランドなど厳しく
審査したら加盟させずにおいた国々のために生じたものだ。
ギリシアはゴールドマン・サックスが下駄を履かせ、EU加盟を
果たした。
そもそもドイツの経済力とギリシアの経済力では差が有り過ぎる。
それを同一の貨幣でやって行こうというのが無理なのだ。
この無理難題を押し付けたのは米国なのだ。

米国経済に問題がある。そこで、EUで欧州をまとめて米国経済を
少しでも安定させようとしたのだ。
こうした経済背景を無視して、EUと中華とを論ずるのはナンセンス
ではないか。


大澤「ライオンと爬虫類の違いは何か、という問いは変でしょう。
フランスと中国といった比較には、これと似たおかしさを感じます。
だから、中国と比すべきは、強いて言うとEUだというのは、
とても納得がいく(中略)EUというのは、今でさえもまだ中国に
比べれば統一されていません」

中国が統一されているのか?
人権を冒涜し内部分裂している中国。統一されているなどとは、とても思えない。
知る限りでも、東トルキスタンで原爆実験を実施し、75万人殺戮。
鉱物資源を掘りだし、搾取。反抗し抵抗する人たちを皆殺しにした。
職についている男性は人口の5%。結婚できない。女性を漢人と結婚させる。
イスラームの教えも言葉も奪う。学校では中国語を教えるのみ。

チベットでは中華人民共和国設立と共に侵入。文化大革命で本格化。
僧侶や尼僧だけでなく一般の人々も抗議のために自らの身体を焼いている。

ドイツはGDPの4割をも輸入に頼っている。相手はEU圏内の国々。
売れない。買ってもらえない。EUの経済を牽引していたドイツが
赤字になり、ドイツの危機が囁かれ始めている。
EUは統一されなかった方がよかったのは、現状を観れば明らかだ。


橋爪「中国が世界標準の文明だとすると、日本は周縁的で、
都市国家さえもない(中略)日本の常識で中国を理解しようとしては
いけないんです」

中国を世界基準にする意味は何か?
机上の空論としか聞こえない。


橋爪「中国の人々は聡明なので、本気でぶつかる代わりに、平和に
ものごとを進められないかと考える。そこで、実力のぶつかりあい、
特に軍事力はいけない、とルールを決めて競うことにする」

大澤「天皇と言っているくせに、天がまったく関係ないというのも
すごい話ですよね」

橋爪「中国的な論理から言えば、皇帝は一人しかいてはいけない。
日本に皇帝がいるなんてとんでもない。そこで、「天皇」という変なものを
こさえた。(中略)聖徳太子の国書には、「日出ずるところの天子」が
「日没するところの天子」に書を送る、と書き出してある。「日出ずる」
「日没する」に目が行くけど、それ以前に、天子として対等だと読めない?
こんな文書は受け取りを拒否するよ」

「皇帝」だが、中国では戦に勝てばどんな身分でも皇帝になれた。
また、「皇帝」でも天を仰いでいた。
日本の天皇は、中国の王朝より長い。一応、現世一系となっている。
しかし、中国には天子も皇帝もいない。
毛沢東は皇帝のように振る舞っていた。
文化大革命は失敗だった。
戦争に負けた日本。天皇陛下を殺してしまう方法が4つ挙げられていた。
天皇陛下は命乞いしなかった。天皇陛下を象徴として敗戦国日本は
復興を成し遂げた。戦勝国中国は復興が大幅に遅れた。
ここでは便宜的に「戦勝国中国」と書いたが、正確ではない。
1949年に誕生を宣言した中華人民共和国は中華民国の母体である
国民党軍を台湾に追い出しただけだ。戦勝国は中華民国なのだ
戦勝国でもないのに先勝国として日本を貶したり貶める中国の対日外交に
反論しないのはオカシイこと限りない。


橋爪「文化大革命はとても近代的な側面を持っていた。(中略)中国革命は、
中国のエゴイズムでさえない。「全世界の無産階級、団結せよ」と天安門にも
書いてある。中国は世界の先頭になって、最も進んだ革命に邁進している」

橋爪「日本と中国では、中国が上なのが当たり前、そのつぎが朝鮮で、
そのつぎが日本。儒教の観点から、日本が劣っているのは明らかなんです。
まず、服装や礼儀や生活習慣がなっていない。(中略)社会も奇妙で、
武士などというものがいて、政権を握っている。こんなに中国基準から外れた
ローカルな日本が、文明国であるはずがない」

現在の中国は儒教の国とは到底言えないでしょう。
官僚の不正、国外逃亡、愛人や家族を先に国外にやり資金を
流出。梨花に冠・・・など少しも感じさせません。
また、チベット、南モンゴル、東トルキスタンにおける人権蹂躙、
刑務所での強制労働、囚人に心臓発作を起こさせ、臓器摘出、
その売買でぼろ儲け。どこに高貴の人間、上位の者が下の者
より責任があり、道徳的でなければならないという儒教の教えが
見られるというのですか?!



橋爪「日本の側に中国コンプレックスがあると、日中関係は安定するんです」

中国人のノーベル文学賞受賞に関して、買ったと言われている。
これは、ノーベル賞選考委員に骨董や書画を贈ったからだ。
中国人にコンプレックスがあったのではないか?

日本人には中国コンプレックスがあるとは思えない。

ところで、韓国はノーベル文学賞受賞を目指し、韓国語から英語に翻訳する
作業をした。
しかし、翻訳の出来が悪く、上梓した本は殆ど売れなかったという。
韓国は日本はノーベル賞を買ったと言っていた。
以前、日本では翻訳を助成していたが、今はそれほどではないらしい。
村上春樹は何年も前からノーベル文学賞候補に挙がっている。
受賞に結びついていないが、村上春樹は宣伝せずに売れている。


橋爪「(日本は)出来が悪いから、コンプレックスがある、いっぽう中国は、
軍事力が強いから日本に攻め込んでいいと考えたことはない」

中国の核ミサイルは日本の原発に的を向けていると言われている。
日本を火の海にする、東京大虐殺を行うとも言われている。中国の軍事力は
日本のODAが基になっている。中国は日本を貶して
補償の形でODAを受け取り続け、軍事大国になったのだ。


大澤「台湾に行くと、あまりにも親日的なのでちょっとびっくりします。
(中略)中国を中心にした秩序を考えれば、朝鮮の方が日本よりもはるかに
優等生なんですよね。朝鮮は、クラスの先生(中国)からしたら、一番勉強が
できる生徒。日本はほぼ劣等生。で、台湾は日本と同じ辺境ですから、
そういうところに日本がえらそうな顔で侵略してきても、そんなに問題がない」

橋爪「南京の人口は当時、およそ四十万人。(中略)(日本は)兵士たちが
不法行為を働いても、制止しようという動きがにぶかった。民間人を
守らなければという意識が低い。この国際感覚のなさが、どうしようもない」

>橋爪「南京の人口は当時、およそ四十万人。
日本軍の南京入城時の人口は20万人。そのひと月後、25万人です。
どうやって、30万人を虐殺できるのですか?
40万人は30万人からの逆算ではありませんか?!


宮台「(日本の)昨今の尖閣諸島をめぐる議論を見ても、同じような感想を
持ちます。そこにあるのは、しょせん「威勢のいいことを吠えて承認されたい・
溜飲を下げたい」といった現在的自意識だけです」

宮台「(日本の)後続世代は東京裁判図式がもつ意味をよく理解し、かつ
未来志向的な信頼醸成が最終的には特になることをわきまえたうえで、
やっぱり東京裁判図式はイヤだなどと蒸し返さないことが大切です」

大澤「改革開放こそ、文化大革命の最終的な仕上げだったのだ、と。
そういう側面があるんじゃないですか」

宮台「日本は東洋で真っ先に近代化したなんて称しても、しょせんは
その程度のものでしかあり得ないのでしょうかね。ああ、また絶望的な
気持ちになります(笑)。」橋爪「いや、絶望しなくていいと思うよ。日本は、
大きな中国に喰らいついて、生きていけばいいんだよ(笑)」

橋爪「中国は、神政政治の一種だと考えればいい(中略)今の共産党政権は、
政党である共産党が他の党を弾圧して一党独裁をしているのではなく、たんに
中国的な意味での神政政治なのであって、対立政党は存在しえない。
こう考えたらいいのではないか」

「中国的な意味での神政政治」によって、現在も行われているのは
人権蹂躙、搾取の政治だ。そうした人権蹂躙と搾取を誰が欲するのか?!


大澤「中国からも、「日本はわれわれにとってどちらでもよい」という
扱いを受けた時に、日本の屈辱感はさらに深刻になるでしょう。中国の
反日デモについても、日本では、ちょっと誇張されて報道されているのではないか、
とぼくは疑っています。なぜなら「反日」でも、無関心よりはずっとましだからです」

橋爪「話を聞いていてね、そんなにバカで愚かな人間は、中国にはいない。
北朝鮮にもいない。アメリカにもいない。いるのは日本だけだ。その連中を
どう退治するかがまず、中国とまともにつき合う第一歩だと思います」

橋爪「米中の関係についていうと、ポイントは台湾と北朝鮮。それにくらべると、
尖閣諸島なんて屁みたいなものです」

尖閣列島でなく尖閣諸島!?ここでも中国が基準。
尖閣列島/諸島は海底資源と離して考えられない。
それが「屁」とは、こは如何に?!中国にくれてやれというのか。
権利の侵害を賞賛しようというのか。


大澤「1989年に東ヨーロッパでは社会主義体制が軒並み倒れました。
中国でも天安門事件が起きたけど、それをトリッキーな方法で乗り切った。だけど、
北朝鮮は、中国のような鮮やかな方法も使わず、昔の東欧のような体制を維持している」

橋爪「台湾が平和的に大陸と一体化すると宣言したとたんに、もうアメリカはそれを
認めると決めているわけだから、一体化に決まり。ゆえに、その瞬間に、
アメリカよりも早く、「認めます」と日本政府が言う。一時間でも早く、三十分でも、
十秒でも早く、ね。」

台湾では、反中派の人々が中国に組み入れられるより日本の植民地時代に戻った方が
良いと言っている。現実を見ずに、夢空言を語るのか?!

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by ars_maki | 2013-08-03 17:58