日々の読書、愛犬たち、翻訳、手芸など


by ars_maki
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風姿花伝の幽玄

伝第一  年来稽古条々

十二・三より

 まづ童形ならば、何としてるも幽玄なり。声も立つころなり。

第五 奥儀伝

 およそこの道、和州・江州において、風体変はれり。江州には幽玄の
境をとり立てて、物まねを次にして、かかりを本とす。和州には、まづ
物まねをとり立てて、物数を尽くして、しかも幽玄の風体ならんとなり。


 されば和州の風体、物まね・義理を本として、あるいはたけのある
よそほひ、あるいは怒れるふるまひ、かくのごとくの物数を、得たると
こそと人も心得、たしなみもこれ、もっぱらなれども、亡父の名を得し
盛り、静が舞の能、嵯峨の大念仏の女狂の物まね、ことにことに得
たりし風体なれb、天下の褒美・名望を得しこと、世もて隠れなし。
これ、幽玄無上の風体なり。

花伝第六 花修伝(かしゅういわく)

 一、能に、強き、幽玄・弱き・麁きを知ること、おほかたは見えたる
ことなれば、たうあすきやうなれども、真実これを知りぬによりて、弱く、
麁き為手(じて)多し。
 ・・・もし強かるべきことを幽玄にせんとて、物まめ似たらずは、幽玄
にはなくて、これ弱きなり。さるほどにただ物まねに任せて、その物に
なり入りて偽りなくは、麁くも、弱くもあるまじきなり。
 また強かるべき理すぎて強きは、ことさら麁きなり。幽玄の風体より
なほ優しくせんとせば、これ、ことさら弱きなり。
 この分け目をよくよく見るに、幽玄と強きと、別(べち)にあるものと
心得るゆゑに迷ふなり。この二つは、その物の体にあり。たとへば、
人においては女御・更衣、または遊女・好色・美男、草木には花の
たぐひ、かやうの数々は、そのかたち幽玄のものなり。またあるいは
武士(もののふ)・荒夷(あらえびす)、あるいは鬼人(きじん)、草木にも
松・杉、かやうの数々のたぐひは強きものと申すべきか。かやうの万物
の品々をよく為似(しに)せたらんは、幽玄の物まねは幽玄になり、強きは
おのづから強かるべし。この分け目をばあてがはずして、ただ幽玄に
せんとばかり心得て、物まねおろそかなれば、それに似ず。似ぬをば
知らで、幽玄にするぞと思ふ心、これ弱きなり。されば遊女・美男などの
物まねをよく似せたらば、おのづから幽玄なるべし。ただ似せんとばかり
思ふべし。・・・
  ただし心得べきことあり。力なく、この道は見所(けんじょ)を本にする
わざなれば、その当世当世の風儀にて、幽玄をもてそぶ見物衆(けんぶつしゅ)
の前にては、強きかたをば、少し物まねにはづるるとも、幽玄のかたへは、
やらせ給ふべし。
この工夫をもて、作者また心得べきことあり。いかにも申楽の本木には、
幽玄ならん人体、まして心・言葉をも優しからんを、たしなみて書くべし。
それに偽りなくは、おのづから幽玄の為手(して)を見ゆべし。幽玄の理を
知り窮めぬれば、おのれと強きところをも知るべし。されば一切の似せ
ことをよく似すれば、よそ目に危ふきところなし。危ふからぬは強きなり。
 しからばちちとある言葉の響きにも、「靡き」「伏す」「返る」「寄る」などと
いふ言葉は柔らかなれば、おのづから余情(よせい)になるやうなり。
「落つる」「崩るる」「破るる」「転ぶ」など申すは、強き響きなれば、ふりも
強かるべし。さるほどに強き・幽玄と申すは、別(べち)にあるものにあらず、
ただ物まねの直ぐなるところ、弱き・麁きは、物まねにはづるるところと知る
べし。

・・・直ぐなる能いは、たとひ幽玄の人体にてこはき言葉を謡ふとも、音曲
(おんぎょく)のかかりだにたしやかならば、これよかるべし。


花伝第七 別紙口伝

 一、能によろづ用心を持つべきこと、仮令(けりょう)、怒れる風体にせん
時は、柔らかなる心を忘るべからず。・・・また幽玄の物まねに、強き理を
忘るべからず。これ、一切、舞・はたらき・物まね、あらゆることに住せぬ
理なり。

I've tried one of the translation tools. This is what I've got
for the first "yuugen" referred above.

Subtle and profound of [fuusugatahanatsuta]

Practice [joujou] from the first of information

From 12.3

It is a subtle and profound though does very much
if it is [madu] [warabekatachi]. The voice stands.

For "yuugen" we have "subtle and profound."
I'm so relieved with this, having no "mysticism" nor "occult."
I've browsed the rest only finding "subtle and profound" for "yuugen."
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by ars_maki | 2010-12-31 12:58 | 読書